循環器系(血液の循環)
循環器系は、心臓と血管によって血液を全身に送り届ける仕組みです。
血液は、酸素や栄養を全身の細胞へ運び、不要になった二酸化炭素や老廃物を回収しています。

血液の循環には2つの経路がある
① 肺循環(心臓と肺を循環)
肺循環は、酸素の少ない血液を肺へ送り、酸素を受け取るための循環です。
血液の流れ
右心室
↓
肺動脈
↓
肺の毛細血管
↓
肺静脈
↓
左心房
肺で二酸化炭素を放出し、酸素を取り込んだ血液が心臓へ戻ります。
覚え方
- 肺動脈 → 静脈血が流れる
- 肺静脈 → 動脈血が流れる
※血管の名前は「心臓から出るか、心臓へ戻るか」で決まります。
② 体循環(心臓と全身を循環)
体循環は、酸素を多く含む血液を全身へ送り届ける循環です。
血液の流れ
左心室
↓
大動脈
↓
各組織の毛細血管
↓
大静脈
↓
右心房
全身へ酸素や栄養を届けた後、二酸化炭素などを回収して心臓へ戻ります。
心臓の構造とはたらき
心臓は、握りこぶしほどの大きさの筋肉でできた臓器です。
心臓の重さ
200〜300グラム
心筋
心臓の筋肉を心筋といいます。
心筋は、自分の意思とは関係なく動く
横紋筋で不随意筋です。
心拍数
心臓は規則的に収縮と拡張を繰り返しています。
心拍数
1分間における拍動数:60〜80回
ペースメーカー(洞結節)
心臓には自動的に拍動を起こす仕組みがあります。
その中心となるのが、
右心房にある洞結節(洞房結節)です。
洞結節は心臓のペースメーカーとして働き、一定のリズムで拍動を発生させています。
脈拍
心臓が拍動すると、動脈に波のような圧力が伝わります。
これを脈拍といいます。
脈拍を確認する場所
手首の橈骨動脈(母指側)
で触知することができます。
心臓の拍動を調節するもの
心臓の働きは自律神経によって調節されています。
交感神経
心臓の働きを促進します。
- 心拍数が増える
- 心臓の収縮力が強くなる
副交感神経
心臓の働きを抑制します。
- 心拍数が減る
- 心臓の活動が落ち着く
アドレナリンの作用
副腎髄質から分泌されるアドレナリン
には、心臓の働きを促進する作用があります。
緊張した時や興奮した時に心拍数が増えるのは、アドレナリンの影響によるものです。
血液拍出量
心臓が1回の拍動で送り出す血液量を血液拍出量といいます。
血液拍出量
40〜100ミリリットル/回
平均では
60ミリリットル/回
です。
血圧
血圧とは、血液が血管の内側を押し広げる力(血管内圧)のことです。
血圧の種類
収縮期血圧
心臓が収縮した時の血圧
拡張期血圧
心臓が拡張した時の血圧
血圧の変動
血圧は常に一定ではありません。
- 睡眠中は低い
- 午後にやや高くなる
- 喫煙によって一過性に上昇する
という特徴があります。
高血圧の要因
高血圧の要因として代表的なものは、
- 塩分(ナトリウム)の過剰摂取
- 喫煙
です。
ポイント
✅ 肺循環
右心室 → 肺動脈 → 肺の毛細血管 → 肺静脈 → 左心房
✅ 体循環
左心室 → 大動脈 → 各組織の毛細血管 → 大静脈 → 右心房
✅ 心臓の重さ
200〜300グラム
✅ 心拍数
1分間に60〜80回
✅ ペースメーカー
右心房にある洞結節(洞房結節)
✅ 血液拍出量
40〜100ミリリットル/回(平均60ミリリットル/回)
✅ 交感神経 → 心臓の働きを促進
✅ 副交感神経 → 心臓の働きを抑制
✅ 血圧=血液が血管の内側を押し広げる力(血管内圧)
国家試験では、特に肺循環と体循環の順番がよく出題されるため、確実に覚えておきましょう。


