感染症

2.感染症

感染症の発生しない環境整備

環境衛生の大きな役割に、さまざまな疾病、特に感染症の発生しない衛生的な環境をつくることがある。カやハエなどの衛生害虫やネズミなどは種々の病気を媒介するので、これらを駆除して病気の予防を行い、さらに、消化器系感染症などは、上下水道を完備することによって少なくすることができる。

感染成立の3要因と感染対策

感染症は ①病原体(感染源)②感染経路 ③宿主 の3つの要因が揃うことで感染する。
感染対策においては、これらの要因のうちひとつでも取り除くことが重要になる。
特に、「感染経路の遮断」は感染拡大防止のためにも重要な対策となる。

感染源
病原体に感染した人(感染者)・動物・昆虫や、病原体で汚染された物や食品が感染源となる。具体的には、感染者や感染動物などからの排泄物・嘔吐物・血液・体液など、保菌者(キャリア)や感染動物が触れた物や食品など。感染源を隔離したり消毒することなどが有効な対策方法である。
しかし、病原体に感染していても発症しないキャリア(伝染性病原体(細菌・ウイルスなど)の保菌者)もいるので、十分な対策ができない場合がる。

感染経路について
感染が起こるには、感染源から病原体が人間に侵入しなければならない。そのため、感染経路の遮断は、重要な対策の1つとなる。
日常生活において、注意すべき主な感染経路としては、接触(経口)感染、飛沫感染、空気感染(飛沫核感染)の3つが挙げられる。

宿主
動物や植物が寄生して生活する相手の生物。

感受性宿主とは、免疫力が低下し感染症になりやすい人のことです。 この場合は、免疫力の低下を招かないように健康管理に努めるほか、ワクチン接種や栄養管理等の対策を講じることも重要。

分類 実施できる措置等 分類の考え方

分類実施できる措置等分類の考え方
一類感染症・対人:入院(都道府県知事が必要と認めるとき)等
・対物:消毒等の措置
・交通制限等の措置が可能
感染力と罹患した場合の重篤性等に
基づく総合的か観点から見た危険性 二類感染症 の程度に応じて分類
二類感染症・対人:入院(都道府県知事が必要と認めるとき)等
・対物:消毒等の措置
感染力と罹患した場合の重篤性等に
基づく総合的か観点から見た危険性 二類感染症 の程度に応じて分類
三類感染症・対人:就業制限(都道府県知事が必要と認めるとき)等
・対物:消毒等の措置
感染力と罹患した場合の重篤性等に
基づく総合的か観点から見た危険性 二類感染症 の程度に応じて分類
四類感染症・動物への措置を含む消毒等の措置一類~三類感染症以外のもので、主
に動物等を介してヒトに感染
五類感染症・発生動向調査国民や医療関係者への情報提供が必
指定感染症一類から三類感染症に準じた対人、対物措置(延長含め最大2年間に限定)既知の感染症で、一類から三類感染
症と同等の措置を講じなければ、国
民の生命及び健康に重大な影響を与
えるおそれ

2022年厚生労働省ホームページより引用

感染症法の対象となる感染症

分類感染症の疾病名等
一類感染症【法】エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱
二類感染症【法】急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウイルスに限る)、結核、鳥インフルエンザ(病原体がイ
ンフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型がH5N1であるものに限る。以下「鳥インフルエンザ
(H5N1)」という。)
三類感染症【法】腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス
四類感染症【法】E型肝炎、A型肝炎、黄熱、Q熱、狂犬病、炭疽、鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1)を除く。)、ボツリヌス症、マラ
リア、野兎病
【政令】ウエストナイル熱、エキノコックス症、オウム病、オムスク出血熱、回帰熱、キャサヌル森林病、コクシジオイデス症、サ
ル痘、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、腎症候性出血熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、チクングニア熱、つつが虫病、
デング熱、東部ウマ脳炎、ニパウイルス感染症、日本紅斑熱、日本脳炎、ハンタウイルス肺症候群、Bウイルス病、鼻疽、ブル
セラ症、ベネズエラウマ脳炎、ヘンドラウイルス感染症、発しんチフス、ライム病、リッサウイルス感染症、リフトバレー熱、類鼻
疽、レジオネラ症、レプトスピラ症、ロッキー山紅斑熱
五類感染症【法】インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)、ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を
除く。)、クリプトスポリジウム症、後天性免疫不全症候群、性器クラミジア感染症、梅毒、麻しん、メチシリン耐性黄色ブドウ球
菌感染症
【省令】アメーバ赤痢、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、急性出血性結膜炎、
急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバ
レー熱を除く。)、クラミジア肺炎(オウム病を除く。)、クロイツフェルト・ヤコブ病、劇症型溶血性レンサ球菌感染症、細菌性髄
膜炎、ジアルジア症、侵襲性インフルエンザ菌感染症、侵襲性髄膜炎菌感染症、侵襲性肺炎球菌感染症、水痘、性器ヘルペ
スウイルス感染症、尖圭コンジローマ、先天性風しん症候群、手足口病、伝染性紅斑、突発性発しん、破傷風、バンコマイシン
耐性黄色ブドウ球菌感染症、バンコマイシン耐性腸球菌感染症、百日咳、風しん、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、へルパン
ギーナ、マイコプラズマ肺炎、無菌性髄膜炎、薬剤耐性アシネトバクター感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症、流行性角結膜炎、
流行性耳下腺炎、淋菌感染症
指定感染症鳥インフルエンザ(病原体がインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型がH7N9であるものに
限る。)

2022年厚生労働省ホームページより引用

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