クリームの種類と特徴【油性成分・無油性・乳化タイプ】
クリームは、肌を保湿・保護するために使われる化粧品で、油性成分と水性成分を混ぜ合わせて乳化させたものが基本です。
ただし、すべてのクリームに油性成分が多く含まれているわけではなく、「油性クリーム」と「無油性クリーム」に分類されます。
さらに、クリームは乳化の方法によって油中水型(W/O型)と水中油型(O/W型)に分けられ、使用感や目的が変わります。
1. 油性クリーム(弱油性・中油性)
油性成分が含まれており、肌の水分蒸発を防ぎ、保湿効果を持続させるタイプです。
油性成分の配合割合によって、さらに以下のように分かれます。
- 弱油性クリーム:油性成分がおよそ10~30%程度
→ さっぱりした使い心地で、軽めの保湿ケアに向いています。 - 中油性クリーム:油性成分がおよそ30~50%程度
→ 油性成分がしっかり配合されており、乾燥肌の保護や夜用クリームに適しています。
2. 無油性クリーム
「無油性クリーム」とは、油性成分がほとんど含まれていない、またはまったく配合されていないクリームです。
淡泊で軽い使用感が特徴で、化粧下地や脂性肌向けのスキンケアに適しています。
- 使用感が軽く、ベタつかない
- 肌にすっとなじむ
- 脂性肌・夏場・メイク前の下地として使いやすい
3. 乳化タイプによるクリームの分類
クリームは、油性成分と水性成分をどちらが「外側」にくるかで、次の2種類に分かれます。
● 水中油型クリーム(O/W型)
- 水の中に油性成分が分散した構造
- べたつきが少なく、さっぱりした使用感
- 化粧下地や夏場用の保湿クリームに適している
- 代表例:バニシングクリーム
● 油中水型クリーム(W/O型)
- 油性成分の中に水が分散した構造
- 油分が多く、しっとりした使用感
- 乾燥肌の保護や冬場のスキンケアに適している
- 代表例:コールドクリーム、ナイトクリームなど
4. バニシングクリームについて
バニシングクリームは、無油性クリームかつ水中油型(O/W型)の代表例です。
油性成分をほとんど含まず、ステアリン酸やセタノールなどを主原料として作られます。
特徴
- 肌にすっとなじむ軽い使用感
- べたつかず、サラッとした仕上がり
- 化粧下地として最適
- 脂性肌や夏場の使用に向いている
「バニシング(vanish)」には「消える」という意味があり、
塗った後に肌へすっとなじんで残らないことから、この名前が付けられています。
まとめ
- クリームは油性成分の有無で「油性クリーム」と「無油性クリーム」に分類される
- 油性クリームはしっとり保湿、無油性クリームは軽い使用感で化粧下地に適している
- 乳化方法で「水中油型(O/W型)」と「油中水型(W/O型)」に分かれる
- バニシングクリームは、無油性+O/W型の代表例で、サラッとした使い心地が特徴
美容師国家試験の香粧品学では、
- クリームの種類
- 油性成分の割合
- 乳化型(W/O・O/W)の違い
- バニシングクリームの特徴
この4つが重要な出題ポイントになります。
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